**アドラー心理学 「子どもは失敗からしか本当の自信を得られない」**
子どもが小さいころ、つい先回りしてしまう——。
困らないように声をかけ、つまづかないようにアドバイスし、危なげな場面はそっと手を添える。
多くのママがそうしているし、私自身もまったく同じでした。
「失敗しないほうが安心」
「困らせたくない」
その気持ちは、どれも“深い愛情”から生まれています。
でもアドラー心理学では、こう言われます。
“子どもは失敗からしか、本当の自信を得られない。”
最初はハッとする言葉。でも、今なら分かります。
失敗は、子どもが「自分で人生を動かした」という実感を得るための大切な経験なんですよね。
チャレンジの中には、宝物がたくさん詰まっている
小さな冒険をさせたとき、子どもはその中で本当に多くのことを手に入れます。
「次はどうしたらうまくいく?」と考える力
誰かがさりげなく助けてくれた“つながりの記憶”
家族以外の大人からもらう、胸に残る励ましの言葉
自分で試行錯誤して見つけた“自分なりの答え”
失敗して涙したあと、励まされて立ち直れたという成功体験
思い返せば、数えきれないほどの成長の芽が、失敗のなかに潜んでいたはず。
まさに「可愛い子には旅をさせよ」という言葉そのものですよね。
“心配”は愛。でも、“信じて委ねる”も同じくらいの愛。
ママが心配になるのは当然。
あの小さな背中を見れば、守りたくなる気持ちのほうが強くて当たり前です。
でも、勇気を出して、時にはそっと一歩引いて見守る。
すると不思議なことに、これまで気づかなかった子どもの力や表情が見えてくる瞬間があります。
「こんなこともできるんだ」
「こんなふうに気持ちを切り替えられるんだ」
「困っても、ちゃんと助けを求められるんだ」
子どもの中に眠っていた力が、あなたの“委ねる勇気”によって顔を出すんです。
最後に——ママへ。
子育ては、“手を出す/見守る” のバランスに常に迷う旅。
正解なんてありません。
ただ一つだけ言えることは、
ママが勇気を出して「信じてみる」その一歩は、子どもにとって一生ものの力になる
ということ。
あなたの心配も愛情。
あなたの見守りも愛情。
どちらも、ちゃんと子どもに届いています。
今日もがんばるママへ。
あなたのその優しさが、子どもの未来に大きな羽根をつけていますよ。