家庭は安全基地

2020年より、小学校では新しい学習指導要領がスタートします。

今回の改定には、以下のような願いが込められているそうです。

「これからの社会が、どんなに変化して予測困難になっても、

 自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、判断して行動し、

 それぞれに思い描く幸せを実現してほしい。

 そして、明るい未来を、共に創っていきたい。」

保護者に対しては、子どもが学んだことを、家庭で話し合うというような働きかけを行い、子ども達の“生きる力”を育む原動力になって欲しいという願いが込められています。※1

 

さて、仕事をしながら、兄弟児の育児をしながら、じっくりお子様と対話する時間を作ることは、そう簡単ではありません。

お子様の問いかけやお願いに対して、

「後でね。」

と答え、そのままになってしまい、寝るときになって、

「そういえば、さっき何が言いたかったのかな。」

と思い出し、後悔する…。

 

しかし、子どもと対話することの大切さは、皆さんご存知かと思います。

だからこそ、もっと簡単に捉えて実践していただきたいと思うのです。

子どもと向き合う時間を作るぞ!と構えるのではなく、登園しながら、夕食を作りながら、食事をしながら、お風呂に入りながらといった日常生活の中で、お子様の話に耳を傾けてみてください。

すぐに返事ができないような質問をされた場合や、時間が確保できない場合は、「また後でゆっくり聞かせて。」と約束をし、必ずその約束を守ってください。

 

大人との対話で言語力も発達しますが、それよりも、子どもは耳を傾けてくれる大人がいることで、家庭という安全基地を持つことができます。

そして、安全な基地から飛び立った子どもは、社会で自分らしく過ごせます。

それだけの“生きる力”が備わっているからです。

 

※1参照「文部科学省 学習指導要領ウェブサイトhttp://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/index.htm