ごっこ遊びで消化する

次女が5歳だった頃のお話です。

夕食の準備中、イカを捌いていたら、お腹から小さなカニが出てきました。

その様子を見に来た次女に、「イカが食べたんだね~。今度はこのイカを皆で食べるんだよ~。いただきますして食べようね~。」と話をしながら調理を続けました。

すると、次女はクレパスを出してきて、何やら一生懸命絵を描き始めました。

出来上がった絵は、イカが描かれていて、縁は黒で囲まれていました。

「お母さん、これはイカの遺影よ。飾っておこうね。」と、満足そうに言い、その絵を飾って手を合わせました。 

その様子を見ていた長女は、「上手に描けたね~」と言って手を合わせてくれました。

 

なぜ、突然このような行動を取ったのかといいますと、この絵を描く少し前、私の父、つまり子ども達の祖父がこの世を去りました。

5歳の次女にとって、身近な人がこの世を去るということはどのように映るのだろうか…、どこまで理解できるのだろうか…と心配でした。

しかし、お葬式ごっこをしたり、遺影を描いたり、一見不謹慎だな…と思うような行動を取ることで、また、その行動に家族が寄り添うことで現実を受け入れ、この出来事を自分のペースで消化していったのだと思います。

 

普段とは違う制約の中で生活している今、お子様の遊び方に変化が生じてくることがあります。それは、落ち着かない気持ちや不安な気持ちを、ごっこ遊びを通して消化しながら、無意識に克服しようとしているのです。

そんなお子様の心に寄り添っていただきたいなと思います(^―^)